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『花のタネは真夏に播くな』

 すでに年が明けて1週間以上経つのに元旦深夜以降、一度もブログを更新していませんでした。別に忙しいということも無く、正月休みは田舎に帰り、5日からはちゃんと会社に出勤しています。投資のほうは年明け早々にNECモバイリングを売却したくらいで、他には何もしてません。ということで、昨年読んでまだ感想を書いてなかった本を紹介します。

 読んだ本は『花のタネは真夏に播くな ~日本一の大投資家・竹田和平が語る旦那的投資哲学』、タイトルの通り、竹田翁本です。
花のタネは真夏に播くな ~日本一の大投資家・竹田和平が語る旦那的投資哲学~ (文春文庫)花のタネは真夏に播くな ~日本一の大投資家・竹田和平が語る旦那的投資哲学~ (文春文庫)
水澤 潤

文藝春秋 2008-10-10
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 竹田和平氏の本といえば、ご本人が徳の付きそうな本を何冊か書かれていますが、竹田翁の投資手法について触れられた本はそれほど多くありません。この本はその数少ないこの書籍の改訂版です。

 今回の改訂版では、今回の金融危機後の日本についての竹田翁の見解も述べられています。曰く、

「実はこれから先四年間、日本は冬の時代を迎えるかも知れないと僕は思っています。日本は劇的に変わります。それは必ずしも良い方向に向かないかも知れません。しかし、旦那が立ち上がって行動すれば、愛と感謝に溢れる世の中に変えていくことは、まだまだ可能だと思うんですよ。」


 これから先、4年間冬の時代が続くというのは何を根拠にしているのかよくわかりませんが、1年や2年で日本経済が(世界経済も)劇的に回復することは無いだろうという点では、私も同意見です。同時にこの数年間、退場せずに市場に資金を投下し続けることができる投資家であれば、今は数十年に一度の大きなチャンスの時期になる可能性があるのではないかと思っています。

 今回の本でも気に入った言葉は前回と同じでした。

「僕は夢は買いません。投資先の会社の明日なんて、実際にはその会社の社長にだってわからないからです。」


 竹田和平の投資哲学は旦那道・徳・愛・感謝など、一見理想論的な内容のように感じますが、実はかなりシビアな判断で投資を行っているようです。この文庫版は、前回の単行本よりも和平氏の投資に対する考え方、投資手法についての記載が多少増えているので、竹田翁の投資手法に興味のある方なら読んでみて損は無いと思います。文庫本で安いですし。

[ 2009/01/09 22:25 ] 投資関連書籍 | TB(0) | CM(3)

『企業分析力養成講座』

 前作『なぜか日本人が知らなかった新しい株の本』がいろいろ参考になったので、山口氏の2冊目の著作を購入、読了。前作が出てからもう3年も経ったんですね。

デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座
山口 揚平

日本実業出版社 2008-10-09
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 私が一番苦手とする定性分析(や企業の将来性の分析)について書かれた本でした。財務諸表の数字だけではわからない企業価値の源泉を探るため、9つの視点から企業を分析する方法が解説されています。肝になるのは初めの25pくらいまででしょうか。残りの9社の具体的分析例は読み物としては面白かったのですが、私がこれらの会社を山口氏と同じ視点で分析できるかというと、かなり疑問です。そういう意味では、以前読んだこの本と印象が似ています。

 山口氏がまえがきで書いている通り、この本は個人投資家向けというよりは、「本当のターゲットは、一般のビジネスパーソンである。」ということなのでしょう。世のあらゆるビジネスに対して興味を持ち、その将来像を想像することが楽しい人にとっては勉強になる良書だと思いますが、そうでない人にとってはただ読み物として面白い本ということになりそうです。ちなみに私は後者なので、面白くは読めましたが、投資をする上でこの本を参考にすることは無いと思っています。

 何度も繰り返し書いているのですが、企業の将来を予測して投資するということは、ごく一部の優秀な投資家以外には不可能なことだと考えています。私は「将来を予測する」と聞いた時点でその話を胡散くさいと感じるタチなので、今後2~3年程度先までの見通しを予測する程度ならともかく、企業価値の長期的成長に賭ける投資は今後も行わないと思います。

 と、こんなことを書いておきながら、本業では競合他社の有報や開示資料などを端から端まで読んで、業界の動向なども参考にしながら企業分析レポートを書いたりしていているので、自分でやっていることと言っている事が矛盾しているなぁと思う次第です。

[ 2008/11/07 21:38 ] 投資関連書籍 | TB(0) | CM(2)

『ジム・ロジャーズ中国の時代』

 『ジム・ロジャーズ中国の時代』読了。

ジム・ロジャーズ中国の時代ジム・ロジャーズ中国の時代
林 康史 望月 衛

日本経済新聞出版社 2008-06-14
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 内容は前作の『商品の時代』と似たような感じです。コモディティが中国株に変わっただけ。冒険投資家シリーズは2作とも面白かったのですが、『商品の時代』くらいから多少ポジショントークが入っている感じがしてあまり面白くないです。アマゾンの書評も賛否両論のようです。

 今回の『中国の時代』については、読むのが3年遅かったか、それとも3年後に本の通りになったと思えるか、微妙なところです。上海総合指数の長期チャートはこんな感じ。

sse5y.png

 3年前に中国株を買っていれば大儲けでしたが、今中国株を買って3年後にまた大儲けできているかどうかは不明。どちらにしても、他人の意見で投資先を決めちゃうのはどうかと思います。お小遣いで上証50連動型上場投資信託を買うくらいならまだしも、今のところ中国株を本格的にポートフォリオに組み込むことはないと思います。

 なお、中国の今後についての見解は、2006年に書いたこのエントリ以来、ほとんど変わっていません。前にも書いたとおり、中国の将来にはあまり楽観的ではないのですが、未来のことは誰にもわからないですから、ジムの言うとおり、今世紀の後半には中国が世界の覇権を握る時代が来るのかもしれません。

[ 2008/10/22 12:15 ] 投資関連書籍 | TB(0) | CM(0)

海外投資のガイドブック

 橘玲&海外投資を楽しむ会の『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』、究極の資産運用編と至高の銀行・証券会社編を読了。アマゾンから届いた当初にペラペラとめくってみて、私が求めていた橘玲的文章がほとんど無い本だったので読むのを後回しにしていましたが、実際ちゃんと読んでみると意外に面白かったです。

 まずは、究極の資産運用編。
黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 究極の資産運用編黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 究極の資産運用編
橘 玲

ダイヤモンド社 2008-07-26
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 世界中で買える金融商品、中でもETFを重点的に紹介しています。ETFについては、ネットの英文サイトで本書と同じようなETFの一覧を見たことがあるのですが、英語が苦手な私はあまりちゃんと海外ETFについて調べたことがありませんでした。本書ではこれらの海外ETFについて、日本語で一覧表が作られていて、こんなETFもあるんだ~と、妙に感心してしまいました。IVVやEFA、EEMなどの有名どころは相互リンク先のインデックス投資家さんのブログで勉強させてもらっているし、日本の証券会社でも買えるのでよく知っていたのですが、他にもMSCI以外のいろんな指数に連動するETFがあったりして、実際に海外証券会社に口座を持っていたらどれを買うか迷ってしまいそうです。またバリューETFや小型株ETFが充実しているのも羨ましいです。

 他にも、市場ごとのトレード方法や米国版Yahoo! Financeの活用方法など、勉強になることが多かったです。ただ、出版物の悲しいところで、これだけ変化の激しい時代だと、本書のETFのデータも数年も過ぎれば時代遅れになってしまいそうなので、本気で海外投資をする気なら、今後は自分で英文サイトを見ながら勉強する必要がありそうです。


次は至高の銀行・証券会社編。
黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 至高の銀行・証券会社編黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 至高の銀行・証券会社編
橘 玲

ダイヤモンド社 2008-07-26
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 まさに海外金融機関のガイドブック。さしずめ、海外市場の歩き方といった感じでしょうか。読んでいるだけで、まるで海外金融機関に口座を開いたかのような気分を楽しめます。ガイドブックを読んで海外旅行に行った気分になるような感じでしょうか。今のところ、海外の銀行や証券会社に口座を開く気はないので(国内の口座すらいくつか放置してるくらいです)、口座開設方法などの具体的な情報は役に立ちそうにありませんが、海外送金の仕組みや海外の金融機関と日本の金融機関の違いなどは、ごく普通の一般知識として役に立ちそうです。

 ちなみに、今までブログに書いたことはなかったと思うのですが、将来悠々自適な生活を送ることができるだけの資産ができたら、香港の投資ビザを取って、香港に移住し、そこで投資を続けつつ、東南アジア辺りのリゾートを転々としながら過ごしてみたいなあと思っています。今のところ、夢のまた夢って感じですが、いつか実現できればと思っています。

 そこで、前から気になっていたのがHSBC香港とBOOM証券の組み合わせです。この本に書いてある方法であれば、実際に香港に行ってしまえば簡単に口座が開けそうですし、英語は苦手ですが北京語でも対応してもらえるのなら言葉の問題はあまりなさそうです。次に出張か旅行で香港に行く機会があれば、将来のための橋頭堡を築くつもりで、現金を握って中環のHSBCに飛び込んでしまうのも面白そうです。


 ということで、2冊いっぺんに紹介しましたが、2冊セットで購入して海外投資をした気分に浸るのも悪くないと思います。また、本気で海外投資をしたいと思っている人にとっても、恐らくこの2冊が現時点で最良のガイドブックになるのではないかと思います。

[ 2008/09/19 23:33 ] 投資関連書籍 | TB(0) | CM(0)

『永遠の旅行者』

 橘玲の『永遠の旅行者』読了。
永遠の旅行者 上 (1) (幻冬舎文庫 た 20-2)永遠の旅行者 上 (1) (幻冬舎文庫 た 20-2)
橘 玲

幻冬舎 2008-08
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永遠の旅行者 下 (3) (幻冬舎文庫 た 20-3)永遠の旅行者 下 (3) (幻冬舎文庫 た 20-3)
橘 玲

幻冬舎 2008-08
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 『マネーロンダリング』に比べると少し劣るかなって印象でした。橘玲のほかの小説に比べると主人公・真鍋恭一をはじめ、登場人物の影が全体的に薄い感じがします。あと、序盤のハワイをはじめとした、物語の主要な舞台となる都市に関する薀蓄っぽい描写が長すぎて、これを省けばもっとすっきりするのになあと思います。これは私個人の好みの問題でしょうが。

 ストーリーについては、『マネーロンダリング』と似てるような似てないような。物語前半で影の薄かった人物が後半大外から差してくるって展開は2時間サスペンス風です。そんな訳で、最後のオチがイマイチ。でも金融小説としては十分面白いと思います。ということで、強引にまとめると、ストーリーや登場人物などの描写は陳腐だけど、物語の間に挟まれた金融の話は橘玲の面目躍如って感じでしょうか。上下巻で1,200円程度なら買って読む価値は十分あると思います。

[ 2008/09/13 22:42 ] 投資関連書籍 | TB(0) | CM(0)

『大逆張り時代の到来』

 図書館から借りてきて読了。久々に読んだ海外の投資本です。

大逆張り時代の到来―来るべきこれからの20年の最強戦略[ウィザードブックシリーズ129] (ウィザードブックシリーズ 129)大逆張り時代の到来―来るべきこれからの20年の最強戦略[ウィザードブックシリーズ129] (ウィザードブックシリーズ 129)
塩野 未佳

パンローリング 2007-11-15
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 著者は『ウォール街で勝つ法則』のジェームズ・P・オショーネシー。今回の本は多少タイトルが怪しげなのですが、収録されているデータは興味深いものでした。

 グロース・バリュー、大型株・小型株などの各ファクターの過去のリターンについて分析されており、今後20年間で一番高いリターンを出すのがどのカテゴリの銘柄かを予想しています。で、いろいろな分析や過去のリターンのグラフの解説が書かれているのですが、結論から言うと、大型バリュー株(高配当利回り銘柄・ダウの犬など)と小型株(それも超小型株)を適度に組み合わせたポートフォリオが今後20年間でもっとも高いリターンを上げるとされています。ちなみに債券のリターンについても記載がありますが、基本的に債券のリターンはインフレに勝てるか勝てないかで実質リターンがほとんどないので長期投資の対象として不適格とされています。

 これらのポートフォリオの資産配分については、保守的な配分からもっとも高リターンが望める配分までいくつか紹介されているのですが、投資信託を用いたポートフォリオの構築には否定的で、個別銘柄、もしくはETFを利用したポートフォリオの構築を勧めています。本書では実際に各ファクターの代表的なETFが紹介されており、海外(米国)の証券口座を利用している人であれば、すぐにでも本書で紹介されているポートフォリオが構築できそうです。

 ただし、収録されているデータが米国株のものだけですので、日本株だけに投資している私のような投資家や、国際分散投資をしている投資家にはあまり役に立たないかもしれません。それでも、本書の中で興味深かったのは、超長期の20年移動平均リターンがバリュー・グロース、大型株・小型株などの各ファクターで算出されている点でした。

 あくまで米国株のデータなので、どれくらい日本株と相似しているのかは不明ですが、少なくとも過去数十年間の超長期データでは、20年移動平均でもほとんどの期間でグロースよりバリュー、大型株より小型株のほうが高リターンをあげていることは確認できました。また、バリュー・小型株のいずれのファクターも大部分の期間で市場平均(S&P500)をアウトパフォームしています。少し前のエントリで今後20年の株式のリターンがどうなるのかいろいろ考えてみようと書いていたのですが、この本はそのヒントを提供してくれそうです。

 最後に、本書から心に残った部分を引用しておきます。

 最も重要なことなので忘れないでほしいのは、どんなに入念に選んだ投資戦略でも、ほかの戦略やほかの市場セグメントに勝てない時期も必ずあるということだ。賢明な戦略に長期的に打ち込んで、そこからリターンを得られるのは、超長期に集中していられる投資家だけなのである。成功する投資家は受け身の姿勢を保ち、現在の市場の動きで自分の投資決定を変えたくなるような衝動を抑えることが肝心だ。



[ 2008/08/18 21:57 ] 投資関連書籍 | TB(0) | CM(4)

またまた橘玲の本

 次はこちらが文庫化。いつの間にか発売になってました。

 単行本版は高くて買う気がしなかったので、文庫化を待ってました。

 早速ポチっと注文です。

[ 2008/08/06 18:55 ] 投資関連書籍 | TB(0) | CM(2)

橘玲&海外投資を楽しむ会の新作(続編)

 アマゾンで、『黄金の扉を開ける賢者の海外投資術』 の続編2作の予約受付が始まってます(↓)。



 タイトルは、
黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 究極の資産運用編
黄金の扉を開ける賢者の海外投資術 至高の銀行・証券会社編

 早速予約しておきました。どんな内容か楽しみです~。

[ 2008/07/11 10:34 ] 投資関連書籍 | TB(0) | CM(4)

『富裕層はなぜ、YUCASEE(ゆかし)に入るのか』

 少し前に図書館から借りてきて読み終わっていたのですが、読書メモを書くのを忘れてました。ということで、内容を思い出しながら感想を書いてみます。
富裕層はなぜ、YUCASEE(ゆかし)に入るのか富裕層はなぜ、YUCASEE(ゆかし)に入るのか
高岡 壮一郎

幻冬舎 2008-02-08
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 どこでこの本を知ったのか忘れてしまいましたが、「純金融資産1億円以上の方だけが入会できるプライベート・クラブ」なるものが存在するということに興味があり、読んでみる事にしました。

 ちなみに、そのプライベートクラブはここ。→YUCASEE(ゆかし)

 本の内容は、ゆかしに加入している富裕層とは具体的にどんな人々なのか、また、ゆかしではどのようなサービスを提供しているのかなどでした。また、ゆかしの会員では、何代も続く富裕層よりも、インテリッチと呼ばれる、一代で富裕層になった人々が多いという事実が意外でした。もしかしたら、昔からの富裕層はこのようなネットワークに参加しなくても、すでに自前のネットワークをもっており、ゆかしのようなサービスは必要ないということかもしれません。

 いずれにしても、近年の情報化社会で一気に富裕層に躍り出た人々(いわゆるインテリッチ)の人生観などが垣間見れて面白い本でした。後半はゆかしのPRばかりで、あまり面白くありませんでしたが、私がいつか純資産1億円を達成したら、入ってみたいなと思わせる内容ではありました。

 っていうか、いつになったら純資産1億円なんて達成できるのかわからないんですけどね(笑。

[ 2008/07/07 12:50 ] 投資関連書籍 | TB(0) | CM(14)

『バリュー投資の強化書』

 角山さんの『バリュー投資の強化書』を読了。「バリュー投資」と名の付く本はとりあえず買って読んでいます。そういうわけで、今回の角山さんの新刊も発売と同時に購入しました。角山さんの本はこれで5冊目ですね。
バリュー投資の強化書~良いビジネスを安く買い、高く売るための分析手法~ (Modern Alchemists Series No. 61)バリュー投資の強化書~良いビジネスを安く買い、高く売るための分析手法~ (Modern Alchemists Series No. 61)
角山 智

パンローリング 2008-05-16
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 さて、本の内容ですが、6~7割は過去の著作で触れられた内容と大体同じか、それをもう少し詳しく述べているような感じです。本書で新しく触れられているのは、第3章のPMVや、第5章のマーケットの大きな流れについての記述、それに第6章の市場心理や行動ファイナンスについて書かれている部分でしょうか。いずれにせよ、角山さんがあとがきで書いているように、この本が過去4冊の著作を通しての「集大成」だと感じました。約400ページの大作ですが、図表も多く、投資系の翻訳書に比べれば文章はずっと読みやすいです。お値段も少し張りますが、過去の著作と比べても、内容的にそれほど高いということはないのではないかと思います。

 ということで、べた褒めのエントリになってしまいましたが、日本の投資家(プロ・アマを問わず)で、バリュー投資についてこれだけの本を書ける人は他にいなさそうなので、日本人が書いた本でバリュー投資を勉強しようと思うのであれば、角山さんの本が一番よいと思います。ただ、過去の角山さんの本でも感じたのですが、どうしても同意できない部分も多少あります。

 例えば、第4章の定性分析について。これは何度も書いていることなんですが、やはり一般の投資家にはビジネスモデルや事業の詳細な分析は難しいのではないかと思っています。ほぼ株式投資だけで食べていけるようなセミプロの個人投資家や、自分の仕事がコンサルなどの経営に深くタッチする仕事である場合を除けば、定性分析を正確にできる個人投資家なんてそうはいないと思うのです(時間的な制約もあるでしょうし)。

 個別株をやるなら有報まで読み込んで、しっかり投資先の企業を理解してから買うべき、というのも最もだと思うのですが、個別企業の分析に時間をかけすぎた場合のバイアス(「時間をかけて分析したのだから安心だ」といった)などを考えると、ある程度定量的に銘柄を絞り込んで、外れを掴んでも大きな被害が出ないように充分に分散投資する、というのが一般的な個人投資家には一番いいやり方のように思えます。

 とはいえ、完全に定量的なアプローチ(スクリーニングだけなど)ではあまり面白くないのも事実なので、私の場合は自分が投資する企業が、自分がまったく興味の持てない事業を行っている場合や、コモディティ企業、景気循環銘柄などは、なるべくポートフォリオから外すようにしています。

 と、いろいろ書いてきましたが、大前提として、ある本を読んでその通りにやれば簡単に利益が出せるとは思わないことが大切だと思います。この本に限らず、他にもバリュー投資(や他の手法)に関する書籍はたくさんありますので、とにかくたくさんの本を読んで勉強し、自ら投資を行うことで勉強したことを実践し、経験を積んだ上で、自分に向いた手法が見つけられれば、それなりの結果が出るのではと思っています。

 問題は私がまだ「それなりの結果」を出していないことなんですよね・・・。こればかりは自分を信じて長い目で見るしかないかなぁと思っています。負け惜しみみたいですが(笑。

[ 2008/06/11 22:18 ] 投資関連書籍 | TB(0) | CM(2)







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