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『不道徳教育』

 橘玲訳/文の『不道徳教育』を読了。
不道徳教育不道徳教育
ブロック.W 橘 玲

講談社 2006-02-03
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 原書は30年以上も前に出版された本のようです。訳者があとがきでも書いてますが、かなり「超訳」な感じです。また、翻訳という形で橘玲氏が本当に主張したいことが書かれているようにも感じます。また、挿絵がかなりいい味を出してます。

 一番興味深かったのは翻訳された文章ではなく、橘氏自身のの文章「初めてのリバタリアニズム」でした。少し前にこんなエントリを書いたのですが、橘氏のこの文章の最後に、

 国家なき世界という無政府資本主義のユートピアが蜃気楼のように浮かぶとき、人はそれを「希望」と呼ぶのかもしれない。


という一文があり、やっぱり”主権国家の否定”なんだ、と妙に納得してしまいました。

 また、同じ文章の中でポストモダニズムなんかについても触れており、橘氏は若い頃にニューアカ(私はまったく理解できませんでしたが)にはまったクチなのかなぁなんて想像したりしてます。だとすれば、橘玲氏がなんとなく現実を突き放したような感じの文章を書く理由がわかるような気もします。

 ところで、abitaさんがこの本に関するエントリでご自身の立ち位置を書かれていましたが、是非これをやってみて頂きたいと思います。ちにみに私はこんな感じ。プチリバタリアンでした。この本を読み終えた直後にもう一度試してみたら、バリバリのリバタリアンになってました(笑。
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[ 2007/03/04 22:18 ] 読書・映画・その他 | TB(1) | CM(2)

Itoさん、おはようございます。

私も橘氏の「初めてのリバタリアニズム」がやっぱり一番面白かったですね。

> という一文があり、やっぱり”主権国家の否定”なんだ、と妙に納得してしまいました。

そうですね。
ただ、私が思うのは、その先の「希望」もあまり嬉々として描いているわけではなさそうに感じるのです。
そんなところも興味があったりします。

> ニューアカ
さっぱり分からないのですが、世代的にそうかもしれませんね。
あと小説中の「JAZZ喫茶」やチャンドラー的な「ハードボイルド」趣向あたりにも垣間見えるかも。

> ポリティカルコンパス

今度、やってみま~す。
まずは、今日の相場ということで(笑)
[ 2007/03/06 08:38 ] [ 編集 ]

> ただ、私が思うのは、その先の「希望」もあまり嬉々として描いているわけではなさそうに感じるのです。
> そんなところも興味があったりします。

ここらへんがニューアカ世代っぽいんでしょうか。って私も”ニューアカ”が何なのかほとんどわかってませんが(笑。

今日の相場はやっとひと段落って感じでしたね(・・・買いオンリーの私にとっては)。
[ 2007/03/06 22:02 ] [ 編集 ]

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おしゃれイズム

Itoさんが、お勧めしてくれたポリティカルコンパス。きっかけにグダグダ考えてみた。まずエクスキューズさせてください。この手の血液型診断的なワイワイやればよいものに、振りかぶって150km/hの直球を投げ込
[2007/03/07 02:58] URL Investment BAKA