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”10 days in Tibet” その5

 次は温泉編です。

11月5日(8日目)
 朝9:00ラサ発。ラサに今年初めて雪が降った。すぐに太陽が出てきて暖かくなってきた。悪路を5~6時間走ってディンクティに到着。山の斜面に寺があり、山頂で鳥葬が行われていることで有名らしいが、神聖な場所らしく、(鳥葬が行われる場所は)見ることが出来なかった。
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(↑ディンクティにて撮影)
 ディンクティからさらに山奥に向かってほとんど道のない谷間を1時間ほど走る。大きな丘を越えたところで、谷間の一番奥にティドン(注:温泉のある僧院)が見えてきた。スゴイ秘境だ!
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(↑ティドン到着直前に撮影)
 ここには電気が来ておらず、宿泊できる施設はひとつ(ひと部屋)しかなかった。ひどく殺風景な部屋にベッドが幾つかとベッド毎に毛布が一枚。他に何もない。他に選択肢はないので、男女6人(注:私・K口君・K藤君・エリスの他に、前日の夜に飛び入り参加してきたロバートとアンナがついてきていました)でその部屋に泊まることにした。僧院の中には1軒だけ売店があり、即席麺や果物などの必要最小限の食料が売っている。
 早速温泉に入ってみてビックリ。温泉の周りは石垣に囲まれて、井戸の中にいるような感じだったが、お湯は透明でいい湯加減だった。久しぶりの風呂だったので、すぐに疲れてしまったが、とにかくいい湯だった。
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(↑男湯の様子)
 一緒に風呂に入ったロバートが湯当たりしてフラフラしている。彼の彼女(注:アンナ)も同じように湯当たりしている。北欧の人は温泉に弱いのか?面白いカップルだ。
 ランドクルーザーの旅は快適で楽しかった。北京ジープだったら大変だったかも・・・。それにしても、こんな山奥に誰が寺なんか作ったんだろう(しかも露天風呂付き)。まぁとにかく温泉万歳!チベット最後の旅がこんな秘湯の旅になるとは思わなかった。
 夜中に再び風呂に入る。もう何も言うまい(書くまい)。一生忘れない!絵が貼り付けてあるような星空。ローソクの光で入る露天風呂。そしてチベット。ここに来てよかった。


11月6日(9日目)
 夜中に寒さと頭痛で目が覚める(注:ティドンは恐らく標高4000M超で、日没後の部屋の中は極寒でした)。防寒着などなく毛布だけでは寒さを防げないので、風呂に入る。AM4:00に3回目の風呂。辺りは真っ暗でものすごく星がきれいだ。AM8:00再び風呂に入る。AM9:00、出発前にもう一度風呂に入る。これで5回目だ。風呂万歳。
 AM10:30ティドン出発。途中で休憩して、そこで馬に乗る。1年ぶりに馬に乗った(注:1年前に内モンゴルに旅行してました)。K藤君落馬する。夕方4:30ラサ着。疲れたけどいい旅だった。運転手もいい人だった。
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(↑休憩中にエリスと記念撮影)
 そのあと、皆がネパールへ行くための買い物に付き合う。途中で皆と別れてエリスと2人でバルコルをぶらぶらと買い物。楽しい。みんな、明日にはネパールへ向かう。いいパーティーだったと思う。最後に皆で中華料理を食べに行く。帰りに杭州に長距離電話を掛けた。特に変わったことはないらしい。よかった。いよいよ杭州に帰るときが来た。


 日記を読むと、当時のことを鮮明に思い出します。ティドンの夜は本当に寒かったです・・・。当時私が持っていた服は薄手のヤッケ(写真に写ってる黄色いやつです)とトレーナーと長袖のTシャツ数枚だけでした。ティドンでは手持ちの服を全部着込んだのですが、それでも夜は寒さで眠れませんでした。この小旅行のあと、皆と別れて寂しくなるだろうと考え、杭州に帰ることにしました(手持ちの資金がなくなりかけてたのもありましたが・・・)。
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[ 2006/10/04 23:33 ] "10 days in Tibet" | TB(0) | CM(4)

はじめまして

はじめまして。空色といいます。
まろさん、rennyさんのところから辿ってきて、時々拝見させていただいています。

チベット放浪記、楽しく拝見させていただきました。
私も過去に何度か旅をしたことがあるので(社会人になってからなので最大でも半月程度ですが)、当時を懐かしく思い出しました。気ままな旅はいろんな出会いがあっていいですよね。私もまた旅に出たくなりました・・

ところで、私はバフェットを尊敬し、日夜投資の勉強&実践に努めています。ブログを拝見すると投資に対する考え方など共感できるところが多いので(トップページに表示されるバフェット・グレアム語録は馴染み深いものばかりです)、相互リンクをお願いできないでしょうか。
いきなりのお願いで大変恐縮ですが、御検討のほどよろしくお願いいたします。
[ 2006/10/06 13:45 ] [ 編集 ]

ご訪問ありがとうございます

>空色さん
はじめまして。コメントありがとうございます。このチベット旅行記、イマイチ反応が薄いので不評なのかなぁと思ってました(^^;。過去の日記を引き写しているうちに、私もまた旅に出たくなりましたが、チベットに行く時間的な余裕はなさそうです。秘境の旅は若いうちにやっとかないとダメですね。

サイト拝見させていただきました、読んでいる本が似てますね。相互リンクの件、こちらこそよろしく願い致します。ちなみに、私が使っているのテンプレート(だいぶ見た目を変えてしまいましたが)と空色さんが使われているテンプレートは同じ方が作ったものようです。

それでは、今後ともよろしくお願いいたします!
[ 2006/10/06 17:43 ] [ 編集 ]

ティドンの温泉

ティドンの温泉で検索をして、ここにたどり着きました。日本人でこの温泉へ行った人の記録は初めて読みました。

私も今から10年前、1998年の夏にこの温泉へ行きました。当時はメドグンカルまでバスで5時間、そこで一泊してトラックに乗り込み、ディクンティまで8時間、崖の上の僧院で一泊して、翌日5時間歩いてティドンの温泉までたどり着きました。丘の上からティドンのムラが見えた瞬間の感激は私も忘れられません。

そして温泉も、これほど気持ちいい温泉にはこれまで入ったことがありません。空気が薄いのですぐのぼせるのが玉に瑕でした。

チベットの中で、今でももう一度行きたい場所です。
[ 2009/09/27 21:07 ] [ 編集 ]

すごい

わざわざお越しいただきありがとうございます。

ここに行った事のある日本人は結構いそうな気がしますが、ネットに記録を残している人は少ないでしょうね。私も伊藤さんのサイト以外でここのことを記録している人を見たことがありません。訪問時期も近いですし、多分僧院の宿や雑貨屋も同じところを利用していたのでしょうね。

それにしても、バスにヒッチハイク、徒歩というのは凄いですね・・・。私はそこまで根性無かったので、快適(?)なランクルでの旅でした。

それでも、私が今まで経験した旅のなかで、ここが一番思い出に残っています。ラサはかなり発展しているようでうすが、ここはまだ秘境として残っているのでしょうかね。私も是非再訪してみたいです。
[ 2009/09/27 21:35 ] [ 編集 ]

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