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『東大卒医師が教える科学的「株」投資術』『早川圭の株「バリュー投資」常勝セオリー』

 『証券分析』を読み始める前に読んだ本を2冊。2冊ともネット上で有名な個人投資家の本です。
東大卒医師が教える科学的「株」投資術東大卒医師が教える科学的「株」投資術
KAPPA

秀和システム 2006-08
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 ”EBIのすすめ”のKAPPAさんの本。すでにあちこちのブログで取り上げられているので、いまさら私が書くことは何も無いように思います。以前読んだ『株デビューする前に知っておくべき「魔法の公式」』の内容をもっと”科学的”にしたような感じでしょうか・・・。ちなみに、この本でも低PBR株のリターンを向上させるためのピオトロスキーの指標(F_SCORE)が登場しています。この指標をなんとか四季報CD-ROMで再現しようと悪戦苦闘していますが、なかなか上手くいきません・・・。しかし、本書で書かれているバリュー系・収益系の各ファクターは比較的簡単に四季報CD-ROMで再現できるので銘柄の絞込みには役立ちそうです。「ファンダメンタル分析をするなんて、100年早い」ってフレーズが気に入ってます。


早川圭の株「バリュー投資」常勝セオリー早川圭の株「バリュー投資」常勝セオリー
早川 圭

日本実業出版社 2006-08-25
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 ”早川圭の割安株投資”の早川さんの本。KAPPAさんの本のように派手に紹介はされていませんが、いい本だと思います。基本的はバリュー指標によるスクリーニングを主としていますが、ファンダメンタル分析について最低限チェックしておくべき内容に触れられています。

 KAPPAさんの本ではファンダメンタル分析については一切触れられていませんが、実際はスクリーニングで抽出された銘柄をすべて買い付けることは不可能なはずですので、何らかの分析(業種・業態等の基準?)は行っていると考えられます。KAPPAさんの本と早川さんの本を両方一緒に読むとバランス的にいいかもしれません。

 私のファンダメンタル分析に関する考え方は、「個人投資家には正確なファンダメンタル分析(企業価値の算定)は不可能である」という方向に傾いています。仕事で必要なのでファイナンス系のテキストを読んでいろいろ勉強していますが、読めば読むほど正確な企業価値の算出は不可能だと思うようになってきました。企業価値の算定方法の理論はしっかりしていると思うのですが、分析の対象となる企業自体に不確定な要素が多すぎます。M&Aの結果が必ずしもいい方向に向かうとは限らないことが、その道のプロでさえ企業価値の算出を行うことが難しいということの証左だと思えます。
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[ 2006/09/16 11:39 ] 投資関連書籍 | TB(1) | CM(0)

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[株]会社四季報CD-ROMでF_SCOREを計算する

「The Intelligent Investor」のItoさんが ちなみに、この本でも低PBR株のリターンを向上させるためのピオトロスキーの指標(F_SCORE)が登場しています。この指標をなんとか四季報CD-ROMで再現しようと悪戦苦闘していますが、なかなか上手くいきません・・・。   The In
[2006/09/17 00:35] URL takahata_kazuoの日記