今月の『
ジャパニーズインベスター』のある記事で、”定番指標の移り変わり”が紹介されていました。去年と今年の相場しか知らない私にとっては、なかなか面白いデータでした。


※自分で加工してグラフ化しようと思いましたが、めんどくさくなって写真に撮っちゃいました。著作権の問題などありそうですが・・・。 まず、PERで見てみると2001年までの予想PERで見た株価水準は無茶苦茶だなぁと・・・。1989年~2001年まで、ほとんどの年の平均予想PERが40倍を越えています。特に1997、98年と2001年の120倍超は異常な感じがします。この間の企業の業績が異常に悪かったのか、株価が異常に高かったのかはよくわかりませんが・・・。それに比べ、ここ数年の平均PERは20倍台で推移しており、今の株価水準は、短期的なボラティリティがあったとしても至極まっとうなのかなぁと思います。また、これだけ数値にブレがあると、割安指標としてPERがあまり当てにならないような感じもします。
PBRで見ると、1989年のバブル崩壊とその後数年、1999年(ITバブル?)、2005年(昨年の株価急騰は記憶に新しいところです)に2倍を大きく上回っていますが、それ以外の年は概ね2倍から2倍弱で推移しています。比較対象として、世界的なPBRの平均値を知りたかったのですが、この記事を書いている最中には見つけられませんでした。でもまぁ、PBR2倍前後ってのが妥当な株価水準なのかもしれません。また、PBR平均で見たほうがその時々の株価水準を正確に表しているように思えます。少なくとも、単純な割安指標としてはPBRの方がPERよりまだマシと考えてもいいと思います。
配当利回りについては1989年と1999年にバブルによる株価高騰で相対的に利回りが低下したのかと思われますが、2005~2006にかけては、かつてなく高い水準になっています(というか、これが普通の水準でしょうか?)。配当利回りの向上はこの数年で各企業が株主を重視するようになったという事でしょうか。
ということで、以上、適当なことを書き殴ってみました。TOPIXの推移と上記のデータを比較すれば、面白い分析も出来そうですが、今は面倒なのでパス。ジェレミー・シーゲル氏の著書などから、アメリカ株式市場のデータとの比較なんかも出来ればもっと面白いかもしれませんが、これもパス。
ところで、損切りについて『
なぜか日本人が知らなかった新しい株の本
』の著者、山口揚平氏がブログで
こんな記事を書かれています。
「含み損が抱える問題の本質は、”感情”である」
まったく、仰るとおりです。
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これはとてもありがたいデータですね。ドリームバイザーで長期チャートと照らし合わせながら見てましたが思ったよりわかりやすい相関関係でもないですねぇ( ̄~ ̄
PERが突出して高くなった時期はだいたい下げてるって印象ですがそれだけだと1989年を天井とした大暴落の説明がつかないワケで。このあたりはむしろ債券の利回りとの兼ね合いですかねぇ…
ここ2、3年の推移を見るとこのグラフ中ではかなり割安には映りますね。2006年6月時点で2002年~2004年の時のPERと同等かそれ以下でかつPBRが高いってことは、それなりに収益性が高まっているってことだと解釈してるんですが。
う~ん、もっと時間かけて考えねば。
データ、お役に立ったようで、良かったです。
最近、あまり細かいことを考えたくないせいか、私は早々と、「バブルから、2003~4年までの株価はずっと異常だった!」という結論に達して、分析を放棄しています(笑。
なんとなくですが、2002年以降、平均PER・PBR・配当利回りが、やっと世界的な標準値に収斂していっているような感じがしています。
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