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昨日、
映画「ゲド戦記」を見てきました。一昨日までに本編全5巻と別冊の「アースシー解説」までを読み終えて、万全の態勢で挑みました。

で、感想はというと、「原作を構成する重要なテーマが、すべて中途半端にほったらかしのまま、物語が終わってしまった」と言った感じです。2時間という時間的な制約の中ではこれが限界なのかもしれませんが・・・。ここから先は、原作と映画のネタバレを含みますので、まだどちらもご覧になっていない方はご注意ください。
映画「ゲド戦記」は原作3巻の「さいはての島へ」をベースにしており、映画の中に登場する幾つかのテーマは1巻、4巻、5巻から取られたものです。
映画の中で登場するアレン(レバンネン)とその”影”の話は、原作1巻「影との戦い」で少年時代のハイタカ(ゲド)が経験する物語であり、原作では”世界の均衡”と深く関わる重要なテーマとして描かれていますが、映画では最後にアレン(レバンネン)の影がテルー(テハヌー)と少し関わるだけで、アレン(レバンネン)と”影”が最後にどうなるのか、”影”とは何かについてはほとんど語られませんでした。
また、本来3巻に登場しないテルー(テハヌー)については、4巻でハイタカ(ゲド)とアルハ(テナー)を助けるシーンと5巻で竜に変身するシーンが映画に使われていますが、テルー(テハヌー)が竜に変身することの意味は描かれないままでした。さらに、原作3巻のクライマックスである”両界の扉”を閉じるシーン(映画では開かれたのか開かれていないのかもよくわかりませんが・・・)や、そこで起こる出来事、その後のハイタカ(ゲド)やアレン(レバンネン)についても映画では何も描かれていません。
この他にも映画の中では、”原作に忠実な台詞”が幾つか登場するのですが、それらはあまりにも無造作に扱われているような印象を受けました。もし映画だけを見て、まだ原作を読んでいない方があれば、是非原作を読んで欲しいと思います。恐らく映画とはまったく違う素晴らしい物語を楽しむことが出来ると思います。
とは言え、映画の中にもひとつだけいい場面がありました。テルー(テハヌー)が草原で「テルーの唄」をアカペラで歌うシーンです。原作に登場しないシーン(そもそも映画に登場するテルー(テハヌー)のキャラクターは原作とはまったく違います)ですが、このシーンだけは不思議と「ゲド戦記」らしい感じがしました。
宮崎吾朗氏がこの映画でひとつだけ成功したことがあるとすれば、このシーンと手嶌葵を起用したことだけかもしれません。
オマケ:映画館の「ゲド戦記」グッズコーナーで『
ゲド戦記 ソフトカバー版
』専用のブックカバーを売っていたので購入しました。なかなか使い心地がよく、いい感じです(↓)。
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「テルーの唄」のシーンは、心に染みるよいシーンだね。
加えて、女子的に評価するところは、V6岡田君の声がよかったです。( ̄m ̄* )
思わず「テルーの唄」のシングル買うてしまいました・・・。
ちなみに、嫁に指摘されるまでアレンの声がV6岡田君とは知りませんでした。
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