『株で富を築くバフェットの法則 「新版」世界最強の投資家に学ぶ12の銘柄選択法』読了。実際に読んだのはかなり前でしたが、なかなか記事に出来ませんでした。
バフェットの投資手法の要諦を「12の法則」として整理しており、バフェットが手掛けた投資(買収)の具体例から「12の法則」をひとつひとつ解説しています。『バフェットからの手紙』より具体的で、『億万長者をめざすバフェットの銘柄選択術』ほど表面的過ぎず、いい具合にバフェットの投資手法の本質が書かれているように思います。
ただ、やはり感じるのはバフェットは投資家というより経営者なんだなぁということです。割安な株を買うのは当然として、その前提条件となるのは事業と経営者の質であり、「事業と経営者が素晴らしければ正当な対価を支払うこともありえる」ということは、事業と経営についての定性分析が相当重要であるということと、その運用実績からバフェットの事業と経営者に対する定性分析が驚くほど正確だということになると思います。文中では、バフェットの発言として「投資は難しいものではありません」という言葉が出てきますが、普通”アニュアル・レポートを読むのが何より楽しい”って人はそうはいないと思います。
バフェットの投資手法を過去の実績から明文化することは可能かもしれませんが、実際にその投資手法を実践するにはかなりの訓練が必要であり、バフェットのように長期間継続して株式投資で結果を出し続けている人物がほとんどいない事実を見る限り(私が知らないだけかもしれませんが・・・)、バフェットの投資手法の表面だけを捕らえて真似ることは、株式投資の初心者にとって相当危険なことなのではないかと再認識した次第です。
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