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11月の運用成績

 2006年11月の運用成績は以下の通りとなりました。
0611.png

11月iFundパフォーマンス:-1.81%
11月TOPIXパフォーマンス:-0.89%
11月TOPIXアンダーパフォーム:-0.92%
11月JASDAQパフォーマンス:-4.59%
11月JASDAQアウトパフォーム:+2.78%

2006年iFund通算パフォーマンス:-18.30%
2006年TOPIX通算パフォーマンス:-2.83%
2006年JASDAQ通算パフォーマンス:-35.15%

※上記パフォーマンスは、「売買時の手数料込み・税引き後配当を再投資・資金追加時はパフォーマンスを修正・キャピタルゲイン税は考慮せず(現時点ではまだ発生してないので)」という条件で算出しています(グラフは2005年1月からの累計)。

※個別銘柄ポートフォリオ
pf0611.png

※今月の売買
買付:
4333 東邦システムサイエンス(買い増し)
7552 ハピネット
9696 ウィザス(買い増し)
9824 泉州電業
売却:
1965 テクノ菱和
2797 セガミメディクス
9648 ウエスコ

 今月もTOPIX、JASDAQ INDEX共にアウトパフォームできると思ってたんですが、月末にTOPIXが一気に上昇したため、惜しくもTOPIXには負けてしまいました。JASDAQ INDEXについては、先月に続いて2.5%超のアウトパフォームとなっており、少なくとも新興・小型株全体の下落にある程度耐えられるポートフォリオが出来つつあるように感じています。

 個別銘柄については、9月から行っている銘柄入れ替えを今月も継続しています。以前の低PBR銘柄中心のポートフォリオから低PER・低EV/EBITかつ高収益率銘柄へのシフトを行っています。低PBR銘柄については、短期的な業績の好転が期待できず、含み損が大きなものを順次売却しています。それらに代わって、9月以降ポートフォリオに組み入れている低PER・低EV/EBIT・高収益率銘柄の株価がそこそこ堅調に推移しており、これらの銘柄のおかげでポートフォリオ全体のパフォーマンスが少し向上しているような感じです。また、12月15日の四季報発売に向けて多少CPを大きくしています。
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[ 2006/11/30 23:30 ] 月次運用成績 | TB(0) | CM(0)

なんとなくイライラするので・・・

 Firefoxのブックマークを大量削除。
 
 feedpathに登録しているブログの大部分も削除。

 これで、毎日チェックしなくちゃと思ってたサイトには簡単にアクセスできなくなった。
 
 で、ちょっとすっきりした。

[ 2006/11/29 23:29 ] 雑記 | TB(0) | CM(4)

ヴァリュー投資家に対する5つの基本的な「そもそも」質問に便乗

 一応バリュー(ヴァリュー)投資家を自称してますので、バリュー(ヴァリュー)投資ブログ界の片隅で勝手に考えてみました。

ヴァリュー投資家に対する5つの基本的な「そもそも」質問

1 そもそも、ヴァリュー=価値とは何ですか?
 質問の内容が抽象的過ぎて回答が難しいですが、強いて言うなら、”ある対象に対して支払うべき妥当な対価”でしょうか。「○○にはそれだけのおカネを払う価値がある」とか、そんな感じです。

2 そもそも、ヴァリュー=価値という実体は存在するものと考えますか。存在するというのであれば、そう考える根拠は?
 価値が存在しないのであれば、有形無形の対象の妥当(時には妥当でない)な対価による交換を通じて発展してきた文明や資本主義の存在も否定されることになると思いますので、存在すると思います。文明や資本主義自体が共同幻想の所産というなら、話は別でしょうが・・・。そういう意味でそもそも価値に実体あるのかと問われるならば私には答えられない質問です(おカネに実体があるのかという質問を想像してみてください)。
 上記の前提で、バリュー投資的には有形資産(会計で言う有形固定資産じゃない)、現金や時価評価された有価証券や土地・建物などにはそれなりの根拠のある価値があるように思います。それ以外(事業の成長性やビジネスモデルなど)の価値については存在は否定しませんが、その根拠は曖昧だと思っています。

3 そもそも、ヴァリュー=価値が計量できると考えるその根拠は?
 そもそも正確に価値を”計量”できるとは考えていません。ただ、ある対象には価値と価格に大きな隔たりがあることだけは確かだと思います。
 バリュー投資的には理論株価が価値と考えられるのかもしれませんが、これも”計量”できないと思います。企業価値を”計量”する理論が本当に正しいならすべてのM&Aは成功しているはずだと思います。

4 そもそも、株価は、短期的にであれ長期的にであれ、最終的にヴァリュー=価値に「収束する」と考えるその根拠は?
 株式に限らず、あらゆる対象が妥当な対価(価格)で交換されることが資本主義の基本原則だと考えられるからです。ただ、株式については”妥当な対価=価値”が他の対象(例えばりんごの値段)に比べて曖昧なような気がするので、「株価が価値に収束する」という質問はナンセンスであるような気もします。

5 そもそも、上記のような議論は、実際のバリュー投資という行為に対して、どの程度の意味がある(バリュー)と考えますか?
 この議論はバリュー投資で利益を上げるという行為には何の意味もないと思います。この議論の価値について答えよと言われるならば、私個人についてはこのエントリを書いた時間と、他の方の回答を読んだ時間のコストがその価値に比例すればうれしいです。回答になってないですね(笑。

 以上です。

[ 2006/11/27 00:37 ] 投資 | TB(1) | CM(4)

『ドクター田平の株「科学的」投資法』

 アマゾンでKAPPAさんの『東大卒医師が教える科学的「株」投資術』を購入した際、アマゾンの「この商品を買った人はこんな商品も買っています」でこの本が紹介されていたので、購入して読んでみました。
ドクター田平の株「科学的」投資法ドクター田平の株「科学的」投資法
田平 雅哉

日本実業出版社 2006-08-31
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 KAPPAさんの本と同じく、”エビデンス”に基づく株式投資を行うことを勧めていますが、KAPPAさんの本に比べると”エビデンス”がはっきり示されておらず、特にテクニカル指標の有効性についてはほんとに「科学的」なのか?と感じました。
 
 内容的には、バリュー投資に軸足を置きつつ、テクニカルな指標を利用してできるだけ短期間かつ効率的に利益を出す投資手法についていろいろ書かれていますが、内容の詰め込みすぎで説明不足な点が多いように感じます。ただ、著者が著書の中で、「この本では、できるだけ、個人の裁量の余地が残るように書いています。投資家それぞれがその投資法の考え方を理解して、自分のやり方にアレンジしたほうが良い結果が出ると考えるからです」と述べているので、意図的にこのような内容になっているのかもしれません。

 KAPPAさんの本に比べると説得力に欠けるかなぁと思いますが、この本を読んでいろいろ考えさせられる部分もありました。以下読後の雑感です。

・いわゆる”バリュー投資”と呼ばれる投資法でも、随分といろいろな考え方や手法があって、自分の手法をちゃんと理解していないといつまで経っても利益は出ないのでは?バリュー投資=長期投資ではない

・割安指標を利用して現在の価値と価格の歪みを捉え、短~中期の値上がり益を狙うのか、対象企業の将来価値を分析し、現在と将来の価値と価格の歪みを狙うのかでは、投資対象となる企業も保有期間も大きく異なるはず。

・デイトレードも成長株投資もバリュー投資も「安く買って高く売る」という原則は同じで(当たり前か・・・)、銘柄選択の視点(テクニカル・定性的ファンダメンタル・定量的ファンダメンタル)や売買方法(利食いと損切りの値幅)と投資期間(1日・短~中期・長期~永遠)が違うだけでは?

・どの投資法でも利回りは”利益(損失)額x回転率”で決まるとすれば、高い利回りを得るためには投資期間(資金が固定化される期間)が長ければ長いほど大きな利益が必要となるはず。自分の投資手法で想定される投資期間と必要な利益額(と許容される損失額)はきっちり把握する必要がある。

・で、自分の投資手法を振り返ると、割安指標のスクリーニングで現時点でおおまかな価値と価格の乖離がある銘柄を見つけ出し、その中からできるだけ短期間で値上がり益が得られそうな銘柄に分散投資する。現在の価値と価格の歪みを狙って、短期間で値上がり益が得ることを考えるなら、投資対象企業の何年も先の業績は分析対象外。また、割安でも予想が外れて含み損が増え続ける場合は、資金効率を考えて他の有望銘柄に乗り換えるべき。

 う~む。デイトレ=投機、長期保有=投資って考え方自体見直したほうが良いような気がしてきました。

[ 2006/11/26 19:17 ] 投資関連書籍 | TB(0) | CM(8)

『人生と投資のパズル』

 相変わらず巻き爪の鈍痛に難儀してます。靴を履くと指が圧迫されて痛いので、片足革靴、片足サンダルで自転車通勤しており、足が寒くて困ってます。

 とうことで、『人生と投資のパズル』読了。随分前に購入したのですが、何冊かの本と掛け持ちで読んでいたので、新書なのになかなか読み終えることができませんでした。
人生と投資のパズル人生と投資のパズル
角田 康夫

文藝春秋 2004-02-22
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 行動ファイナンス系の本では一番とっつきやすい良書だと思います。翻訳モノはイマイチ馴染まない部分が多かったりするのですが、この本は読みやすかったです。著者のちょっとしたユーモア(?)も程よい感じでした。最近の新書は投資系に限らずなかなかよい内容の本が多いように感じます。ダメだったのもありましたが。

 この本を読んで自分自身と照らし合わせてみると、「自信過剰・自己正当化・後悔回避」あたりが良く当てはまっているなぁと感じます。よく調べた会社ほど損切りできない、有名な個人投資家が買ってるから大丈夫と思ってしまう、相当な含み損が出ている銘柄から明らかにそれより有望な銘柄に乗り換え出来ない・・・などなど。意識してるつもりでもこれらのバイアスから逃れるのはなかなか難しそうです。

 基本的な買付基準・売買ルールを決めて、自分の企業分析なんて一切信じないで機械的に売買することが、今の私にとってバイアスを克服する一番良い方法のように思えます。

[ 2006/11/25 00:14 ] 投資関連書籍 | TB(0) | CM(0)

9824 泉州電業に関する備忘録

 足指の膿がひどいので午前休をもらい病院にいったら、膿みを剥がされました。激痛・・・。親指の腫れが引くのを待って経過を見て、場合によっては爪を一部剥がす手術も必要かもといわれました。次は拷問か???最近つくづく健康運が無いようです。歩くとひどく痛むので午後も会社をお休み。

 ということで、9824 泉州電業の備忘録。

2006.8.31
第3四半期財務・業績の概況発表。
同時に通期業績上方修正。
※翌日終値3,090円

2006.11.9
CB発行決定の開示。
※翌日終値2,480円(前日終値2,630円)

以下CBの概要。

 [東京 10日 ロイター] 泉州電業 <9824.T> によると、同社は9日、2011年満期円貨建転換社債型新株予約権付社債(CB)の発行条件を決定した。

           転換価額  2945円

              【 発行概要一覧 】
--------------------------------------------------------
社債の名称 泉州電業
償還期限   2011年11月29日
2011年満期    払込期日   11月29日
円貨建転換社債型   本新株予約権 2006年12月13日─
新株予約権付社債   行使請求期間 2011年11月15日
発行総額  20億円
利率    利息は付さない
転換価額  2945円
--------------------------------------------------------
・発行価額:額面金額の100%
・各社債額面金額:500万円。
・発行価格:額面金額の102.5%。
・発行方法:Daiwa Securities SMBC Europe Limited,London,Geneva Branchを買取人とする総額買取引受けによるスイス連邦を中心とする海外市場(但し、アメリカ合衆国を除く)における募集。
・調達資金の使途:主として、設備投資資金に充当する予定。



 このCBを買う海外投資家は泉州電業の株価が約3,020円(2,945円x1.025)以上にならないと利益が出ないはず。仮に2011年11月15日までに同社株価が3,020円に届かず、権利行使せず償還した場合利回りゼロ。こんなCBを買う海外投資家はいるんでしょうか?引受証券がいるってことは売る当てがあるってことなんでしょうが・・・。

 この日以降も株価は低迷しており、本日の終値は2,335円。この条件のCB発行でなんでここまで売られるんでしょうか・・・よくわかりません。ちなみに来期予想PERは約8.8倍で充分割安な感じです。ということで買ってみました。また、CBによる希薄化の影響も一応考えましたが、3,020円以上になるまでは関係ないかなぁと思い無視してます。

 以上、投資は自己責任でお願い致します。

[ 2006/11/21 16:23 ] 投資 | TB(0) | CM(2)

いやぁ、今日は下げましたねぇ。

 「いやぁ、今日は下げましたねぇ」と、一応書いてみる。

TOPIX -39.60 (-2.52%)
JASDAQ指数 -2.55 (-3.06%)
マザーズ指数 -67.57 (-6.20%)
ヘラクレス指数 -98.78 (-5.59%)


 こんなエントリ書いたところでどうなるもんでもないし、どうしよもない。

 そんなことより、足の親指の巻き爪が皮膚に食い込んで炎症を起こして、しかも膿んできた。イタイ~!!!!

 今年は健康運もないみたい。

[ 2006/11/20 23:26 ] 投資 | TB(0) | CM(2)

『なぜ、あの会社は儲かるのか?』

 あちらこちらの投資系ブログ(サイト)でこの本の書評を目にするので、早速読んでみました。
なぜ、あの会社は儲かるのか?なぜ、あの会社は儲かるのか?
山田 英夫 山根 節

日本経済新聞社 2006-08
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 非常にコストパフォーマンスの良い本だと思います。値段の割に内容が充実しており、購入しても充分元が取れると思います。

 儲かっている会社のビジネスモデルや経営戦略が非常にわかりやすく解説されており、なおかつその結果が財務諸表にどのように現れるのかも説明されています。定性分析が苦手な私にとっては、参考になる点が多かったです。が、このように丁寧に解説されて”なるほど”と理解できても、いざ自分自身で有報を見てこれだけの分析が出来るかどうかを考えると、正直難しいかなぁと言う感じがします。

 また、実際この本で紹介されている何社かの有名企業についても、そのビジネスモデルや経営戦略の素晴らしさは理解できても、残念ながら今の株価では投資対象になりそうにないです。せめて買付検討中の会社の競合他社の財務諸表や経営戦略から、投資対象企業にどの程度の競争優位性があるのか(ないのか)ぐらいはわかるようになればいいなぁと思うのですが、中途半端な分析なら止めておいた方がいいのではとも思います。

[ 2006/11/16 22:24 ] 投資関連書籍 | TB(0) | CM(0)

11/13 通院記録

 月一の通院。今月はバタバタしており通院が1週間遅れてしまいました。この1ヵ月は、10月中は調子がよかったものの、11月に入り体調が急変し、身体の調子がガタガタに崩れています。薬の量を調整してなんとか調子を戻そうとしていますが、なかなか上手くいきません。

 医師にこのことを話したのですが、なぜ急に体調が悪くなったのか原因はわからないとのこと。まぁ10分程度のカウンセリングでわかるわけないとは思いますが・・・。とりあえず、ストックしていた薬が底を尽いたので、デパスを大量に処方してもらい、睡眠薬も少し出してもらいました。

 今回の調子の悪さは今までとはまったく違う体調の悪さで、自分でも対応の仕方がわかりません。薬の量もコントロールできなくなりつつあります。上手くリラックスできず、睡眠時間も不規則でよく眠れない日もあり、自律神経もだいぶ弱ってそうです。体調の立て直しが終わるまであまりいろいろ物事を考えない方がいいかもしれません。

 ちなみに、医師に先日のエントリに書いたTFT療法の本を見せたら、胡散臭そうな目で見てました(笑。でも、とりあえずやってみたら?とのこと。TFT療法については本を読んだりネットで調べたりしてあちこちトントンしてますが、効いてるのかどうかイマイチ実感がありません。なんとなく変化があるような感触はあるんですけど、劇的には改善してません。どこかやり方間違ってるのかなぁ・・・。

[ 2006/11/15 18:55 ] うつ病とPD | TB(0) | CM(0)

『空海の風景』 - 司馬遼太郎(小説だけ)完読!?

 『空海の風景』読了。
空海の風景〈上〉空海の風景〈上〉
司馬 遼太郎

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空海の風景〈下〉空海の風景〈下〉
司馬 遼太郎

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 「感想は?」と言われると、とにかくこれで司馬遼の小説完読だ!という気持ちだけで読んでいたので何もありません。空海にも密教にも真言宗にもほとんど興味のない私(これでも一応仏教系の大学を卒業しているのですが・・・)にとっては読み辛い作品でした。

 さて、作品の感想はともかく、これで2004年末に始めた司馬遼太郎の小説完読計画は完了です。記念に読んだ作品を列挙してみましょう。

長編
『梟の城』、『花咲ける上方武士道』、『風の武士』、『風神の門』、『義経』、『妖怪』、『空海の風景』、『戦雲の夢』、『尻啖え孫市』、『国盗り物語』、『功名が辻』、『城をとる話』、『関ヶ原』、『新史太閤記』、『夏草の賦』、『城塞』、『覇王の家』、『播磨灘物語』、『箱根の坂』、『北斗の人』、『大盗禅師』、『菜の花の沖』、『宮本武蔵』、『竜馬がゆく』、『燃えよ剣』、『俄 浪華遊侠伝』、『十一番目の志士』、『最後の将軍 徳川慶喜』、『峠』、『世に棲む日日』、『歳月』、『花神』、『胡蝶の夢』、『殉死』、『坂の上の雲』、『翔ぶが如く』、『ひとびとの跫音』、『項羽と劉邦』、『韃靼疾風録』

短編集
『大坂侍』、『最後の伊賀者』、『果心居士の幻術』、『真説宮本武蔵』、『幕末』、『新選組血風録』、『酔って候』、『豊臣家の人々』、『一夜官女』、『王城の護衛者』、『故郷忘じがたく候』、『人斬り以蔵』、『馬上少年過ぐ』、『言い触らし団右衛門』、『木曜島の夜会』、『花の館』、『軍師二人』、『おれは権現』、『アームストロング砲』、『ペルシャの幻術師』、『侍はこわい』

 と、ここまで書いたところでまだ読んでない短編集があることが発覚!『おお、大砲』、『花房助兵衛』、『鬼謀の人』、『喧嘩草雲』、Amazonで調べてみたら全部絶版。さらに、推理小説まで書いてたようです。『豚と薔薇』、『古寺炎上』の2冊。やはりこちらも絶版・・・。

 ここまできたら全部制覇したいのですが、絶版本を入手するだけでも大変そう・・・。大きな図書館かヤフオクで探してみるしかなさそうです。

[ 2006/11/13 20:37 ] 読書・映画・その他 | TB(0) | CM(2)

不調・・・・

 少し前、ちょうど『証券分析』を読み終える前後から身体の調子がガタ崩れです・・・。

 夜寝ようと思うと予期不安や激しい動悸、離人感、全身の痺れなど、パニック障害の諸症状が出て眠れない状態が続いています。夜中に突然発作が出ることもあります・・・。日中も予期不安で思考が完全停止してしまい、まったく仕事が出来ない日があります。

 今のことろ抗不安剤と抗うつ剤の服用量を一時的に増やして、夜は睡眠薬で無理矢理寝るという状態が一週間ほど続いています。季節の変わり目はどうも調子が悪いようですが、今回のぶり返しは相当ひどいです。つい最近までは順調だったのですが・・・。

 そんな中、とあるブログで紹介されていたこの本を購入。取りあえず実践してみようと思ってます。効果が出るといいんですが。

TFT(思考場)療法入門―タッピングで不安、うつ、恐怖症を取り除くTFT(思考場)療法入門―タッピングで不安、うつ、恐怖症を取り除く
ロジャー・J. キャラハン Roger J. Callahan 穂積 由利子

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[ 2006/11/13 00:46 ] うつ病とPD | TB(0) | CM(9)

中年の主張

 最近なんとなく考えていることをつらつらと書いてみます。

一定レベル以上のファイナンスの勉強は株式投資の運用成績には結びつかないんじゃなかろうか?
 決算短信読んでも内容がさっぱりわからんってのは問題外でしょうが、有報の脚注まで完全に理解できるからと言って運用成績が良くなるとは限らないんじゃないかなぁと思います。
 いろんな方法で「理論株価」なんてものを計算してみても、しょせん株式を売買するのは非合理的な判断を下しがちな人間なわけですし・・・。また、余計な理論武装のせいでかえって柔軟な判断ができなくなったりしそうな気もします。いわゆる「理屈倒れ」ですね。

個別株投資をやるなら対象は日本株に絞った方がいいんじゃないか?
 語学が堪能で、それぞれの国の事情に明るいならどの国の個別株でも投資対象になるかもしれませんが、わざわざ他人の狩場に出かけていかなくても、そこそこの時価総額の市場が目の前にあるのなら、そこに資金と労力を集中する方が賢明なように思います。よく知らない市場や投資対象で大事なおカネを失うのはもったいないです。勉強のためならいいでしょうが。
 また、外国株の場合は損益が為替の影響の受けるので、最終的に利益を得るまでの過程が複雑になりそうな気がします。絶対利益を追求するために個別株投資を行うなら、為替などのリスク要因をわざわざ抱える必要性がないように感じます。
 
インデックス投資と個別株投資の投資戦略の違い。
 インデックス投資を行うならできる限り広範囲の市場と複数の投資対象に分散して資産を配分し、資産を減らさない(ファイナンスで言うところのリスクを極力減らす)ようにすべきだと思います。
 インデックス投資は広く浅く分散することで資産を減らさないことが最優先。個別株投資なら自分が最も得意な分野で、ある程度のリスクをとりつつ、なおかつそのリスクをコントロールして絶対利益を追求するのが最優先。と、はっきり区別して考えるべきだと思います。

センスのない人間は企業や事業の将来性(成長性)を分析対象にするべきではない。
 私のことです(笑。
 非凡な経営センスを持っていて事業の将来性を語れるなら、おそらくすでに事業家として成功しているでしょう。バフェットがこれに該当するのかもしれませんが、個人的にはバフェットは投資家ではなく事業家じゃないかと思ってます。
 凡人は過去の実績と近い未来のある程度確実性のある予想を元にチマチマと投資判断を下すべきだと思います。テンバガーなんて夢のまた夢・・・。

 書いててさみしくなってきましたので止めます(笑。

[ 2006/11/11 01:35 ] 投資 | TB(0) | CM(4)

『証券分析』 8

 『証券分析』読書メモ。最終章です。

第52章 マーケット分析と証券分析
「チャートリーディングは科学ではないし、それによって成功し続けることはあり得ない。」
 もしこれが科学とすれば、それによる結論は原則として信頼できるものだということになる。仮にそうだとすれば、明日や来週の価格変化をだれもが予測し得るということであり、つまり、正しいタイミングで売買すれば全員が継続的に利益を得られるということになる。これは絶対あり得ない。

(メカニカルなマーケット予測の第二のタイプ)さまざまな経済的要因を表す指標を作り出し、これらの指標の変化を観察することでマーケットの差し迫った変化を予測するという手順で行われる。~中略~これらすべてのシステムの必然的弱点は、時間的要因にある。例えば「金利が高いといずれマーケットは急落するだろう」という予測をするのは安易かつ安全である。問題は、それがいつになるか、ということだ。この問題に科学的に解答を下すのは不可能だ。

(証券分析と比較したときのマーケット分析の劣位性)証券分析では、不測の事態に対する防御ということに最大の重点が置かれる。その根底にあるのは、たとえその証券が結果的に思ったより魅力のないものだった場合でも、その投資は納得のいくものになる可能性がある、という考え方である。マーケット分析には安全余裕率(安全域)などどいう概念はなく、正しいか間違っているかのどちらかであり、もし間違っていたとすれば虎の子を失うのだ。

 マーケット分析のほうが証券分析よりも簡単に思えるし、手早くより大きな利益を得られる可能性もある。まさにこのことが原因となって、長期的には期待外れの結果となる公算が大きいのだ。ウォール街にもそれ以外の場所にも、一攫千金のための確実な方法など存在しないのである。



 グレアムは最終章で、証券分析(=割安株投資?)は賢明な投資家にとって、より成功しやすい分野であると述べています。この本が出版されてから70年以上経っていますが、いまだにマーケット(テクニカル)分析による投資手法が衰退しないのは不思議な気がします。テクニカル投資には何か人の心を掴んで放さないような魅力があるのでしょうか・・・。テクニカル分析はまったく勉強していないので私にはわかりません。

 グレアムのこの1934年版『証券分析』以前にこのような投資手法が提唱されていなかったとすれば、この本が「投資家のバイブル」といわれる理由がよくわかるように思います。これまでとメモとして引用した文章は、私が今まで読んできた投資関連の書籍のどこかで読んだことがあるような文章ばかりだったような気がします。バリュー投資を志すならとりあえず一回は読んでおくべき書籍かと思います。

 ちなみに、ページ数は多い(954ページ)ですが、活字は意外に大きいですし、読み飛ばしてもかまわない章もいくつかあるように思います。グレアム信者ならきっちり全部読むべきでしょうが(笑。本の厚さと重さが敬遠される理由のように感じます。まだまったく手を付けていないマッキンゼーの『企業価値評価―バリュエーション;価値創造の理論と実践』に比べれば、まだ敷居は低いと思います。

証券分析 【1934年版第1版】証券分析 【1934年版第1版】
ベンジャミン・グレアム デビッド・L・ドッド 関本 博英

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 多少お値段は張りますがお薦めです!

[ 2006/11/08 21:19 ] 『証券分析』 | TB(0) | CM(2)

『証券分析』 7

 『証券分析』読書メモの続き。いよいよ残り数章です。

第50章 価格と価値の矛盾
 われわれが詳述してきた証券分析内容には、過大・過小評価された証券のさまざまな例が含まれていた。証券市場がそのような評価を下すプロセスは、どうやら非論理的かつ誤りであることも少なくないようだ。第1章で指摘したように、これらのプロセスは証券を売買する人の心のなかで進行していくものなので、自動的ではなく心理的なものである。よってマーケットの間違いは、個人の集団の間違いだ。その間違いの大半は、3つの基本原因のひとつ以上が引き金となっている。それらは、誇張、過剰な簡略化、怠慢-以上の3つである。

(知名度の低い「二流」証券が秘めるチャンス)主力銘柄が過大あるいは過小評価されていると言えるのは、相場サイクルがある一定のポイントにあるときだけであるが、数多く存在する「無名の」つまり「二流の」銘柄群のなかには、常に過小評価されている銘柄が存在する可能性が高い。



 第50章・51章では景気循環(強気相場と弱気相場)により生じる価値と価格の矛盾、過小評価されやすい知名度の低い証券、企業の合併・分割への過剰反応、訴訟が絡んだ証券の投資、破産管財人管理下の企業への投資などについて触れられています。特定の状況下における割安銘柄の発掘と言えば、この本、『グリーンブラット投資法 - M&A、企業分割、倒産、リストラは宝の山』を思い出します。『証券分析』ではグリーンブラットの本ほど具体的な内容が書かれているわけではないですが、基本的な考え方はグレアムもグリーンブラットも同じであるように思います。

 また、グレアムはこの章で株価の周期的な変動(強気相場と弱気相場)を利用して「安く買って高く売る」というやり方を実行することが可能かどうか述べています。例えば、PER10倍以下の銘柄で分散されたポートフォリオを組み、PER15倍程度まで上昇したら売却するという方法を繰り返すことにより、「今後は通常の相場サイクルが続く」と仮定すれば、満足いく結果を得られるだろうと述べています。

 ただし、当時の異常な相場サイクル(大恐慌)の場合、この方法では株価が騰がりきる数年前に全ての持株を売却ることになり、その後数年間の大幅な株価上昇の恩恵は得られず、なおかつ大恐慌後に再度買いを入れたところで、その後のもっと深刻な株価下落にさらされることになるという状況になり、この手法では「極度の心理的負担を強いられることになったであろう」としています。

[ 2006/11/05 21:18 ] 『証券分析』 | TB(0) | CM(0)

『証券分析』 6

 『証券分析』読書メモの続き。バランスシートの分析及び有名な「清算価値」についての記述です。

第42章 バランスシートの分析-帳簿価格の重要性
 自分には知性があると自負する株式投資家は、少なくとも自分がその企業に実際どれだけのお金を支払っているか、そして支払ったおカネに対してどれだけの有形資産を得られるのかということについて、少なくとも自分なりの答えを出せるようでなければならない。
 企業の株価にプレミアムがつくのは、資本に対して高い収益を実現し、この高収益が競争相手たちをひきつけているからであり、一般的にそうした状況は永遠には続かない。逆に言えば、大幅なディスカウントで売られている企業は並外れて収益が低いということだ。新たな競争相手が現れないまま過去の競争相手たちが去り、経済状態が変化すれば、いずれこの状況は回復に向かい、投資による利益率も通常レベルまで戻るはずだ。

第43章 流動資産価値の重要性
(清算価値の計算)一般的に、非流動資産を現金化すれば当座資産の現金化に伴う資産の目減りをほとんど埋め合わせることが出来る可能性が高いと言ってよいかもしれない。つまり、流動資産価値は清算価値をはかるおおまかな目安になるというのが、われわれの第一の主張である。

(割安証券)①流動資産以下で売られている、②その流動資産が消滅する危険性はないように思える、③過去その市場価格に見合わないほど高い収益力を示してきた-といったような普通株は、割安銘柄グループだと言えそうである。そうした株は、実際の株価よりもずっと高い価値を有しているということに疑いの余地がなく、また、株価と価値の差が大きいためにいずれは価値が株価に反映される可能性がかなり高い。こうした株が安値圏にあるとき、これら割安株は実際に高い安全性を有しており、その安全性によって資本損失のリスクが相対的に低くなる。


 以前から、グレアムの「清算価値」の計算方法がなぜ”流動資産-負債”なのか気になっていたのですが、その理由がはっきりしました。上記引用文にあるように、清算価値を計算する場合にグレアムが設定した現金資産や売掛金、棚卸資産等の各項目の掛け目(100%~50%)による流動資産の目減りと、土地や建物、機械設備等の掛け目(1%~50%)による固定資産の残余価値はほぼ同じになる可能性が高いことから、単純に流動資産から負債を差し引いた数値を「清算価値」としているようです。

 ひとつ疑問が解けてすっきりしました。

[ 2006/11/03 13:29 ] 『証券分析』 | TB(0) | CM(6)