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『銀河英雄伝説』創元SF文庫版完結

 6月末に約2年数ヶ月かかって、東京創元社から出版されていた文庫版『銀河英雄伝説』が完結します。隔月刊行で全巻揃うまでが長かった・・・。


 こうやって表紙を並べてみると壮観です。アニメ版から銀英伝を知った人には違和感のある表紙かもしれませんが、1980年代にトクマノベルズから発表された単行本版の表紙から登場人物や登場する艦艇をあれこれ想像しながら読んでいた人にとっては、この表紙のほうが馴染みがあるかもしれません。

 ちなみにトクマノベルズ版第1巻の表紙はこんな感じ。
01904103.jpg
 結構重厚感のあるイラストでした。

 アニメ版も原作に忠実で悪い感じはしないのですが、どうしても大昔に読んだ原作の脳内イメージが強くてアニメ版に少し違和感を感じるので、アニメ版はまだ最後まで見通していません。アニメ版から銀英伝にハマった方も、是非原作を読んでみてください。お薦めです。

[ 2009/05/19 00:18 ] 読書・映画・その他 | TB(0) | CM(6)

最近読んだ本いろいろ

 久々の更新です。一度更新が滞ると、文章を書くのが億劫になり、ついついサボってしまいます。投資関連のトピックスはない(あるんですが、書くのが面倒)ので、最近読んだ本の感想でも書いてみます。

 まずはこれ。
断る力 (文春新書)断る力 (文春新書)
勝間 和代

文藝春秋 2009-02-19
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 実ははじめて読む勝間本。なんとなくカツマーの皆さんに違和感を感じていたので勝間女史の本は読んでいませんでした。この本は発売時の評判が良かったので購入して持ってるんですが、こちらはそんな理由でまだ読んでません。

 で、内容ですが、なんとなく予想していた通り。どこかの本に書かれていることを噛み砕いて再編集したような感じ。過去の勝間本の書評を読んでみると、同じような意見が書かれているのを良く見かけるのですが、この本もどこかで聞いた話の焼き直しといった感じです。とは言っても、内容自体がそれほど悪いというわけでもなく、あれこれいろんな本を読むのが面倒なら勝間女史の本だけ読むっていうのもありかもしれません(私は嫌ですが)。

 次はこれ。上の本で紹介されていたので、買ってテストを受けてみました。
さあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かすさあ、才能(じぶん)に目覚めよう―あなたの5つの強みを見出し、活かす
田口 俊樹

日本経済新聞出版社 2001-12-01
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 自分の強みって何だろう?と、素朴な疑問を抱いたのでテストを受けてみたのですが、結果はこの通り。当たってなくは無いと思うのですが、これらの資質は長所でもあり、短所でもあるのかなと思ったりします。たとえば、共感性が強すぎて周りの人々に振り回されてしまったり、最上志向や目標志向が強すぎることで自分自身に余計なプレッシャーを与えてしまったりしていたことが、今の病気に繋がったのかなぁなどと考えてしまいます。自分の良い所は伸ばして行きたいですが、やり過ぎは良くないのでしょうね。

 で、その次はこれ。
中村天風 心を鍛える言葉 (PHP文庫)中村天風 心を鍛える言葉 (PHP文庫)
岬 龍一郎

PHP研究所 2005-12-02
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 中村天風氏に関する本は、相互リンク先ののっぽ先生のブログで紹介されていて、前から興味を持っていたので、一番読みやすそうな本としてこれを選んでみました。内容は共感できる部分が多く、文章も読み易いです。のっぽ先生が仰るとおり、積極的精神で(前向きに)生きるという気持ちの持ち方は大切だと思います。頑張り過ぎは体に毒ですが。

 最後はこれ。
ツキの大原則―面白いほど成功する 努力が「すぐ報われる人」のマル秘ノウハウ (知的生きかた文庫)ツキの大原則―面白いほど成功する 努力が「すぐ報われる人」のマル秘ノウハウ (知的生きかた文庫)
西田 文郎

三笠書房 2008-12-19
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 自分の頭をひたすらプラス思考に洗脳していけば、失敗も成功と思えるのかも。まぁ、ネガティブ思考では上手くいく事もダメになりそうなので、楽観的に生きることは大切かなと思います。

 てな感じで、最近は比較的軽めの本ばかり流し読みしています。

[ 2009/04/28 07:57 ] 読書・映画・その他 | TB(0) | CM(4)

トレーニング本

 中年化が進んだのか、最近かなり肥えてきました。どれくらいかというと、30歳のときの体重から+10%くらい。BMI値も25近くになっており、肥満の少し手前まで来ています。特におなか周りの脂肪がひどく、風呂上りに素っ裸で下を見るとアレが見えないくらいお腹が出ています(アレが小さいのではありません)。ということで、タイトルに惹かれてこの2冊をさっと読んでみました。

 まずはこれ。
仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか (幻冬舎新書 や 5-1)仕事ができる人はなぜ筋トレをするのか (幻冬舎新書 や 5-1)
山本ケイイチ

幻冬舎 2008-05-29
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 どちらかというとハード系な内容です。できるビジネスマンはトレーニングもできる、と。つまりぽっちゃり~おデブさんは仕事ができない人と思われますよ、と暗に煽られます。そういう意味ではこの本、勝間女史やレバレッジ本田氏などのビジネス書に近い印象を印象を受けます(実際、本田氏とは仲良しのよう)。ストイックに身体を鍛えるのはかっこいいのかもしれませんが、多少かっこ悪くても楽をしたい私には不向きな本だったようです。マッチョな身体になりたいわけじゃないし。仕事できないと思われてもいいし。ただ、糖尿病などの生活習慣病にはなりたくないので、食生活と運動不足には気を付けたほうが良さそうです。

 次はこれ。
40歳からの肉体改造―頑張らないトレーニング (ちくま新書 726)40歳からの肉体改造―頑張らないトレーニング (ちくま新書 726)
有吉 与志恵

筑摩書房 2008-06
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 こちらは、ソフト系な内容です。バリバリ筋トレしましょうという前書とはかなり違う内容です。「肉体改造」なんてタイトルから、ハードなトレーニングの解説でも書かれているのかと思っていたのですが、軽い動作で身体のコンディションを整える方法がいろいろ書かれています。書かれていることにはそれなりに説得力があるのですが、本当にこのトレーニングだけで「肉体改造」できるのかは不明。具体的なトレーニング方法が書かれているので、そのとおりにいくつかの動作をやってみたのですが、すぐに身体の調子がよくなるということはなさそうです。やはり継続は力なりですかね・・・。あと、イラストと文章の説明だけでは力の入れ具合など、微妙なニュアンスがわからないので、専属のトレーナー(カウンセラー?)について教えてもらわないと効果がないのかもしれません。


 結局、この2冊の本を読んで得た結論は、夕食後のアイスクリームを止める、間食のお菓子を止める、満腹になるまで食べない(最近食欲旺盛なので明らかに食べ過ぎてます)、自転車通勤以外の有酸素運動をやってみる、等々で摂取カロリーを抑えつつ、運動で体調を整えるという至極まっとうな方法で痩せるしかないかなということでした。「夜中にラーメン食べても太らない」身体になりたいです・・・。

[ 2008/08/27 18:26 ] 読書・映画・その他 | TB(0) | CM(2)

『あたらしい戦略の教科書』

 酒井さんの前作、『はじめての課長の教科書』 がいい本だったので、第二段の本書も読んでみました。

あたらしい戦略の教科書あたらしい戦略の教科書
酒井 穣

ディスカヴァー・トゥエンティワン 2008-07-15
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 前作同様、実践的な内容になっています。ビジネス書を読むのはもうやめようと思っていたのですが、この本は読んでよかったです。「課長」からいきなり「戦略」ということで、まったく内容の違う本になっているのかと思ったのですが、現場からのボトムアップによる戦略立案ということで、「課長」本の延長上に位置づけて読める内容になっています。

 戦略というと、経営企画室のような部署でいろいろな数字を分析しながら立案される難しいものという印象があったのですが、この本では戦略をカーナビにたとえて説明されており(現在地の確認→目的地の入力→ルートの検索)、戦略のせの字も考えたことがなかった私でも、戦略とはどういうものであるのかがよくわかります。ある目的を達成するために立案するものが戦略であるとすれば、私たちは日常生活でも仕事でも、無意識のうちに戦略を立案して行動しているとも考えられますが、この本のおかげでそれを意識的に捉えることができるようになったように思います。

 仕事の合間にちょこちょこと読み進めていたのですが、現場ですぐ使えそうな部分もあり、仕事を進めることが、以前より少し楽しく感じられるようなった気がします。また、仕事だけでなく自分の人生においてもこの本に書かれている「戦略」的な考え方は役に立ちそうです。


 ちなみに、同時期に読んだこの本も面白かったです。

南の島で、暮らそうか! (角川oneテーマ21)南の島で、暮らそうか! (角川oneテーマ21)
バンガート めぐみ

角川書店 2005-07
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 個人的には、仕事でも人生でも「戦略」なんて難しいことをを考えずに、どこか南の国でだら~っと生きていきたいのですが、いつかそういう生活ができるように、今は戦略的に生きることが必要なようです。ああ、ややこしい。

[ 2008/08/14 18:06 ] 読書・映画・その他 | TB(0) | CM(3)

ポーニョ ポーニョ ポニョ

ポーニョ ポーニョ ポニョ さかなの子♪
青い海からやってきた♪


 ということで、ほんとは劇場に足を運んで「崖の上のポニョ」を観たかったのですが、子供がまだ小さいため断念。かわりに宮崎駿の昔のコミックを図書館から借りてきて読んでみました。

シュナの旅 (アニメージュ文庫 (B‐001))シュナの旅 (アニメージュ文庫 (B‐001))
宮崎 駿

徳間書店 1983-06
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 チベットの民話をもとにした物語だそうです。オールカラーでひとつひとつの絵が綺麗です。「風の谷のナウシカ」や「もののけ姫」の元となるようなキャラクターが登場したり、この本に登場する場面が何箇所か映画「ゲド戦記」に登場したりと、スタジオジブリ作品のエッセンスの詰まったコミックになってます。30分もあれば読める短い物語ですが、印象に残る内容でした。


ワイド版 風の谷のナウシカ7巻セット「トルメキア戦役バージョン」ワイド版 風の谷のナウシカ7巻セット「トルメキア戦役バージョン」
宮崎 駿

徳間書店 2003-10-31
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 続いて『風の谷のナウシカ』コミック全7巻。映画は何回か観たのですが、コミック版は初めて読みました。映画化されたのはコミックの序盤(2巻の途中くらいまで)のようです。ストーリーは映画と多少違っており、映画では中途半端ではっきりしなかった点がコミックでは詳しく描かれています。こちらは『シュナの旅』とは違って、ストーリーも多少複雑でなかなか読み応えがあり、大人がじっくり読んでも楽しめる内容です。

 以上、夏休みの読書感想文でした。

[ 2008/08/11 18:54 ] 読書・映画・その他 | TB(0) | CM(6)

『中原の虹』

 『中原の虹』全4巻読了。
中原の虹 第四巻中原の虹 第四巻
浅田 次郎

講談社 2007-11-06
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 『蒼穹の昴』を読んでいないと面白さ半減です。登場人物の半分くらいは前作から引き続き登場しており、 この作品でも活躍しています。というか、前作の登場人物のその後が本作の大きなウエイトを占めているように思います。『中原の虹』から登場した人物では、張作霖のキャラクターが際立っていて、実質的な主人公は張作霖のような感じになっています。「鬼でも仏でもねえ。俺様は、張作霖だ」という台詞が印象的です。

 この小説の中で、うまい書き方だなぁと感じたのは人称の使い分けでしょうか。大部分は三人称で書かれているのですが、ところどころで主要人物の一人称で物語が語られます。その一人称部分の書き分け方で、登場人物のキャラクターがうまく表現されていて、うまく物語に入り込むことができます。逆に、主人公格の張作霖については、ほとんど一人称では登場しないことが、逆にこの作品の中の張作霖という人物の不思議な魅力につながっているように思えました。

 あまり物語の内容を書いてしまうとネタバレになってしまうので、本作の感想はここまで。次は浅田次郎の別作品を読むか、お気に入りキャラの西太后と張作霖の資料を読むか迷っています。ちょっと調べてみたところ、下記の本が面白そうだなぁと思ったので、とりあえず図書館に予約を入れています。


[ 2008/07/04 12:42 ] 読書・映画・その他 | TB(0) | CM(0)

もうすこし考えて・・・

 村上龍の本ということで読んでみました。さすがに買うのはもったいないと思われたので、図書館で借りたのですが、正解でした。買ってまで読む本ではないと思います。
それでもわたしは、恋がしたい 幸福になりたい お金も欲しいそれでもわたしは、恋がしたい 幸福になりたい お金も欲しい
村上龍

幻冬舎 2008-03-26
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 内容は女性誌で連載されていたQ&Aを一冊の本にまとめたものなんですが、質問がくだらなさすぎて笑えます。よくもまぁこんなくだらない企画をこれだけの期間続けたなぁと感心してしまいます。また、このくだらない質問にちゃんと答えてる村上龍も面白い。

 ということで、面白かったQ&Aをいくつか。

Q:最近、生きることに虚しさを感じるのです・・・。(26歳・広告)
A:50年生きてきた経験で言うと、たいていの人は悩んでいます。

Q:ハゲとかデブとか、男はコンプレックスをどのくらい気にするものなの?(23歳・フリーター)
A:半世紀以上生きてきた作家としてお答えしますが、それはわかりません。

Q:理想の男性と出会いたいんだけど、どうやって見つけたらいいんでしょうか?(30歳・販売員)
A:理想の男性?なんだそれ?


 村上龍、かなり投げやりな感じです(笑。
 で、極めつけが最後のこの質問。

Q:ドラマのような幸せな結婚をしたいんです。どうすればできますか?(29歳・契約社員)
A:社会と世間が提供する「幸せ」や「理想」。そんなものは、幻想にすぎない。


 30歳前後にもなって、こんな質問してていいのでしょうか。こんなこと聞いてる時点ですでにアウトだなぁと、わたしは思うのですが・・・。

[ 2008/06/09 20:15 ] 読書・映画・その他 | TB(0) | CM(2)

続編

 『蒼穹の昴』 の続編、1巻だけ図書館で借りてきて読んだのですが、結構面白かったので、全4巻ぽちっと注文してしまいました。
中原の虹 (全4巻)中原の虹 (全4巻)
浅田 次郎

講談社 2007-11
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 面白そうな長編小説を目の前にして、久々にワクワクしています。また寝不足になりそう・・・。

 
 また、外伝的なこちらの作品も、まあまあ面白かったです。
珍妃の井戸 (講談社文庫)珍妃の井戸 (講談社文庫)
浅田 次郎

講談社 2005-04
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 『蒼穹の昴』 の脇役キャラが、なかなかいい味を出しています。この作品を読んでから、Wikipediaで清末の歴史と人物と復習しながら『中原の虹』読破に備えています。

 早く全巻届かないかなぁ・・・。

[ 2008/06/06 12:50 ] 読書・映画・その他 | TB(0) | CM(2)

『はじめての課長の教科書』

 前回紹介した本とは正反対の真面目な(前の本もある意味真面目ですが)ビジネス書です。数ヶ月に購入して、少しずつ読んでいたものをやっと読みきりました。

はじめての課長の教科書はじめての課長の教科書
酒井穣

ディスカヴァー・トゥエンティワン 2008-02-13
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 私は一応課長だった(今は長期休職中のため役職を解かれて平社員です)ので、会社の管理職研修を受けたり、自分でマネージメントに関する本を読んだりしていたのですが、「課長」に絞った研修や本はあまりなかったように感じます。ほとんどが中間管理職の役目とは何ぞや?といった漠然とした内容で、時間が経つと頭に残っていないものが多いです。この本では、日本的な課長(中間管理職)の本当の役割とはなにか、どんなスキルが必要で、どんな問題が起こりえるのかが具体的に書かれており、これから課長になる可能性がある人や、今課長をやっている人には参考になりそうな内容です。

 課長に必要な基本的なスキルとして、部下を守ることや課内のモチベーションを保つことなどがあげられています。本書ではどれも簡単に書かれていますが、実際これをやろうと思うとそれなりの経験と人間力が必要なように感じます。また、課長が直面する問題として、部下が「辞める」と言い出したり、自分の言うことを聞かなくなったりすることなどが挙げられています。これらを具体的にどう解決すべきかについても書かれているのですが、これもやはり実際に実行するのは難しいのでは?というのが私の感想です。

 ここから先は個人的な愚痴になってしまいそうですが、まっとうに「課長」という職務を務めようとするのであれば、相当な経験と精神力と体力が必要で、本一冊読んだくらいで簡単にできるものではないと思います。上司も部下も一人の人間で、自分の思うとおりに動くわけではありませんし、中間管理職は現場で発生するイレギュラーな問題にも適時対応しなければなりません。そのうえ会社の方針に従い組織を動かし、部下の人事評価を行い、なおかつ課内のモチベーションを高く保つなど、すべてを完璧にこなそうと思えば相当な経験と能力(とセンス)が必要で、こればかりはいくら本を読んでもできない人にはできないし(周りにセンスのないダメ上司はいませんか?)、そもそもこのような本を読まなければならない時点で、その人は(私も)あまり管理職には向いていないのかもしれません。

 とはいえ、私の経験上からも、この本に書かれている内容は課長をやっていれば必ず経験するようなことばかりですし、その対応方法も具体的です(できるかどうかは別として)。自分に「課長」になる素養があろうがなかろうが、それなりに働いていれば「課長」(かそれに近い中間管理職)くらいにはなるでしょうから、「こういうことが起こりえる」と知っておくだけでも無駄にはならないと思います。

[ 2008/05/23 14:28 ] 読書・映画・その他 | TB(0) | CM(2)

『働かないって、ワクワクしない?』

 水瀬さんが「ゴールデンウィーク早期リタイア考(その2) 地に足の着いた早期リタイア本」というエントリでお薦めされていた本を読んでみました。

働かないって、ワクワクしない?働かないって、ワクワクしない?
アーニー・J. ゼリンスキー Ernie J. Zelinski 三橋 由希子

ヴォイス 2003-09-01
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 一読して、人生観が少し変わったように感じています。例えば、現在私は休職中で、働いていないことになんとなく罪悪感を感じていたのですが、この本を読んだ後は随分と気が楽になり、休職するの(仕事をしないこと)もそんなに悪くないなと考えています。もともと休職中も自分の今後の生き方について色々と思うところがあったのですが、この本を読んで、仕事が中心でない生き方について前向きに捉えることができるようになりました。

 水瀬さんのブログでは「早期リタイア」というテーマでこの本が紹介されていますが、早期リタイアに限らなくても、今の生き方を見直すいいきっかけになる本だと思います。今までは精一杯働いたり、資産運用の勉強をして、いかに多くのおカネを得るかということを重点的に考えていましたが、この本を読んで、人生の後半を迎えつつある自分が、仕事以外の分野でアイデンティティを保てるものがほとんど何も無いことに気付いています。

 以前紹介したスティーブ・ジョブズのスピーチで、

 みなさんの時間には限りがあります。誰かほかのひとの人生を送ることで時間を無駄遣いしてはなりません。ドグマに閉じこめられてはいけません。それはほかのひとの考えた結果とともに生きることになります。他人の意見で自分の内なる声をかき消してはいけません。最も重要なことは自分のハートと直感について行く勇気を持つことです。どういうわけか、みなさんが本当に何になりたいと思っているか、すでにみんな知っています。


という一節がありましたが、今の私は自分の人生を生きているといえるのかどうか疑問に感じています。働き出す前、学生の頃は、あまり勉強はしていませんでしたが、今振り返るとそれなりに自分自身の選択で自分の人生を生きていたように思います。あの頃色々なことを(くだらないことも)経験してワクワクしたり感動したことが、今の自分にはほとんど無いように思えるのです。

 今は家族があり、子供も生まれ、学生時代とはまた違った生活をしているので、昔のように勝手気ままに生きることは難しいのでしょうが、それでも、何か感動できること、ワクワクできることを見つけることは難しくないのだと、この本を読んで思いました。もちろん日々の生活のためには最低限の経済的自立が必要なのでしょうが、自分の人生を生きるためにも、そして、また同じ病気にならないためにも、一度自分の価値観をひっくり返してみるのも悪くないなと思っています。

[ 2008/05/20 11:06 ] 読書・映画・その他 | TB(0) | CM(4)